造粒と乾燥 : 打錠の課題
錠剤には、医薬品有効成分 (API) だけでなく、粉体加工や最終剤形の品質を向上させる賦形剤も含まれます。打錠は多くの手順からなる工程で、使用する装置のパラメータや粉体の取り扱いが成功のカギを握っています。特に、造粒と乾燥においては、適切な賦形剤の組み合わせが必要になります。本アプリケーションレポートでは、湿式造粒時の挙動を推定するために、賦形剤である乳糖およびメチルセルロースの粉砕およびふるい分けによる吸湿能力を調査しました。また、流動層乾燥機の乾燥効果を再現するため、同じ賦形剤について温度を変えて試験を行いました。湿式造粒時の吸着水分量と乾燥時の連続的な温度作用が、流動性および圧縮特性に影響を及ぼすことがわかりました。続きを読む
触媒の特性評価
反応前と使用後の触媒の特性評価を行うと、触媒工程の有効性と効率に関する重要な情報が得られ、今後の触媒設計の指針となります。この場合に最も重要なパラメータは、細孔径、細孔容積、活性表面積、粒子径、表面酸性度、流動挙動、凝集特性です。本アプリケーションレポートでは、アントンパール社の装置を使用した実験によって得られるこれらのパラメータ情報が、触媒の開発と品質管理にどのように役立つか説明しています。続きを読む
食品の特性評価
食品粉体の配合、製造、パッケージ工程では、消費者の安全性とロイヤルティを確保するためにバッチ間で一貫性を保つ必要があります。アントンパール社の装置による測定から得られる密度、粒子径、凝集力、圧縮性、透過性などの情報は、食品粉体の品質と一貫性に重要な役割を果たしています。本アプリケーションレポートでは、粉ミルクと中力粉に焦点を当てています。この 2種類の粉体はあらゆる製品に使用されており、多くの食品や栄養補助食品の重要な原料にもなっているためです。続きを読む
金属粉体の特性評価
金属粉体は、積層造形など様々な粉体冶金処理に使用されています。常に高い製品品質を保証する上で極めて重要なのが粉体の特性です。粉体粘弾性測定、動的光散乱法、BET 法、密度測定などの標準的な粉体分析手法が使用されます。本アプリケーションレポートでは、これらの手法を用いて流動特性、多孔性、圧縮性、充填密度、粒子径分布などを求める方法をご確認いただけます。これらの手法を実施できる装置で金属粉体の特性を評価することにより、製造工程における流動性を確認できるだけではなく、焼結製品の安定性や、過去の製造工程で余った金属粉体が再利用可能かを判断することができます。続きを読む
食品特性の調査
食品の粒子径は、輸送、保管、貯蔵寿命など、製造工程のほとんどの要素に影響するだけではなく、味や口あたりなどの食感に決定的な影響を及ぼします。PSA (粒子径分布測定装置) では、湿式分散測定と乾式分散測定のいずれも可能です。ナノメートルからミリメートルまで測定範囲が広いため、食品業界における製造と品質管理の要件に最適な装置です。本アプリケーションレポートでは、レーザ回折・散乱法で食品特性評価を行う利点をご確認いただけます。続きを読む
細胞培養液から分離したエクソソームの特性評価
薬物送達システムとしてのエクソソームの可能性は、昔から認識されてきました。本アプリケーションレポートでは、Litesizer™ 500 を使用してエクソソームの粒子径を効率的に評価し、この基準を使用して生体外でのエクソソームの安定性を調べる方法を紹介しています。ゼータ電位測定により、エクソソームの生物学的機能に関して有用と思われる情報も得られました。アプリケーションレポートをダウンロードすると、エクソソームの特性評価の詳細をご覧いただけます。続きを読む
測定 | 手法 | 分散の種類 | 測定範囲 | |
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比表面積、細孔径 | ガス吸着 (物理吸着、化学吸着) | 乾式 | 細孔径範囲 0.35 - 500 nm BET 測定下限 (全表面積) : 0.1 m² (N2 77 K) 測定下限(比表面積) : 0.01 m²/g (N2 77 K) 測定下限 (活性面積) : 0.03 m² (H2 on Platinum 313 K) 測定下限(活性比表面積) : 0.003 m²/g (H2 on Platinum 313 K) | |
(かさ) 密度、粉体の流動特性 | タップ密度 | 乾式 | 1 - 1,000 cm³ | |
反応面積 | ガス吸着 (化学吸着) | 乾式 | ||
サンプル前処理 | 真空、流体脱気 | 乾式 | ||
ガス貯蔵量 | 高圧、ガス吸着 | 乾式 | ||
粒子径、粒子形状 | 動的画像解析法 | 湿式 | 粒子径範囲 0.8 - 8,000 µm | |
粒子径 | 動的光散乱法 | 湿式 | 粒子径範囲 0.3 nm - 10 µm | |
粒子径、ゼータ電位 | 動的光散乱法、電気泳動光散乱法 (ELS)、静的光散乱法 (SLS) | 湿式 | 粒子径範囲 0.3 nm - 10 µm | |
粒子径、ゼータ電位 | 動的光散乱法、電気泳動光散乱法 (ELS)、静的光散乱法 (SLS) | 湿式 | 粒子径範囲 0.3 nm - 10 µm | |
粉体の流動特性 | 複数の粉体流動性の測定方法 レオロジー | 乾式 / 湿式 | 粒子径範囲 5 nm - 5 mm | |
粉体の流動特性、密度 | せん断テスト | 乾式 / 湿式 | ||
比表面積、細孔径 | ガス吸着 | 乾式 | 細孔径範囲 0.35 - 500 nm (直径), 1.1 - 500 nm (N2), 0.35 - 1.1 nm (CO₂), 測定可能な最小比表面積 0.01 m²/g | |
細孔径 | ポロシメトリー | 乾式 | サンプル量範囲 0.05 cc 細孔径範囲 0.0064 - 1100 µm | |
粒子径 | レーザ回折・散乱法 | 乾式 / 湿式 | 粒子径範囲 0.1 μm (乾式) / 0.04 μm (湿式) - 500 μm | |
粒子径 | レーザ回折・散乱法 | 乾式 / 湿式 | 粒子径範囲 0.1 μm (乾式) / 0.04 μm (湿式) - 2500 μm | |
粒子径 | レーザ回折・散乱法 | 乾式 / 湿式 | 粒子径範囲 0.3 μm (乾式) / 0.2 μm (湿式) - 500 μm | |
粒子径、粒子形状、内部構造 | SAXS、WAXS、GISAXS | 乾式 / 湿式 | 粒子径範囲 / 細孔径範囲 < 1 - 105 nm (q範囲 (Cu K-α) : 0.03 - 41 nm⁻¹) | |
粒子径、粒子形状、内部構造 | SAXS、WAXS、USAXS、GISAXS | 乾式 / 湿式 | 粒子径範囲 / 細孔径範囲 < 1 - > 300 nm (q範囲 (Cu K-α) : 0.01 - 41 nm⁻¹) | |
(真) 密度 | ガスピクノメトリー | 4 - 135 cm³ | ||
(真) 密度 | ガスピクノメトリー | 4 - 135 cm³ | ||
(開放) 気泡の含有量 | ガスピクノメトリー | 乾式 | 4 - 135 cm³ | |
(真) 密度 | ガスピクノメトリー | 0.25 - 4.5 cm³ | ||
蒸気吸着量 | 蒸気吸着 | 乾式 | ||
粒子径、相純度、結晶構造 | XRD、SAXS、WAXS | 結晶サイズ 5 - 500 nm 相分離率 > 0.1% |
粒子径分布測定装置
粒子性状は複雑な場合もありますが、必ずしも測定が複雑なわけではありません。Litesizer DLS、PSA シリーズ、Litesizer DIA 500 では、ボタンをクリックするだけで、粒子径測定やその他のさまざまな測定が可能です。
- Litesizer DLSシリーズ : 動的光散乱法を用いた、ナノメートルからマイクロメートル範囲の粒子径測定、およびゼータ電位、分子量、透過率、屈折率の各測定
- PSA シリーズ : レーザ回折・散乱法を用いた、湿式分散あるいは乾式分散によるミリメートル領域までの粒子径測定
- Litesizer DIA 500 : 動的画像解析法を用いた、湿式分散、乾式分散、自由落下分散による 0.8 - 8,000 µm の粒子径および粒子形状測定
- 粒子解析に集中 : いずれの装置も同じソフトウェア (Kalliope) で操作できるため、測定担当者の負担を最小限に抑えることができます。
はじめから最高性能の装置を
アントンパール社では粒子の特性に応じた各種装置を取り揃えていますが、どの装置にも共通していることがひとつあります。いずれも、その種類では初の装置であり、今なお、その分野で主要な装置であり続けているということです。例えば、1967年に開発された PSA は、レーザ回折・散乱法を使用した最初の粒子径分布測定装置です。また、初の商用小角X線散乱 (SAXS) カメラは、Otto Kratky 氏が1957年に開発し、アントンパール社が製造しました。現在でも、アントンパール社の SAXS システムは、この技術におけるベンチマークとなっています。弊社ブランドの1つであるカンタクローム・インスツルメンツがトップブランドへの歩みを開始したのは1968年のことです。それ以来、専任の科学者チームが、ユーザーと密接に連絡を取り合いながら技術革新を進め、多孔性物質や粉体を対象とする最良の測定装置を生み出してきました。
粒子特性評価におけるアントンパール社の専門知識を、粒子研究や材料開発にご活用ください。
アントンパール社では、各種の測定装置に加えて、測定事例に関するコンサルティングや情報提供も行っています。アプリケーションレポート、アントンパール社 Wiki、ウェビナーで、以下に挙げるような、粒子特性評価に関する掘り下げた知識を提供しています。
- 動的光散乱法 (DLS) : 粒子径測定の基本概念
- 粒子径測定
- 粒子分析装置の選択方法
- 粒子径測定用のレーザ回析・散乱法
- 粉体レオロジー
- 小角X線散乱 (SAXS) によるナノ構造分析
- 比表面積の測定
- BET 理論
- ゼータ電位の測定方法 (ELS)
- 細孔径の測定手法
- X線回折 (XRD)
- その他
新しい応用分野を探求し、製造、品質管理、製品開発において最大限の成果を達成するために、これらのリソースと長年の経験に基づく弊社の専門知識をご活用ください。装置や測定事例について不明点がございましたら、直接弊社までお問い合わせください。お問い合わせ