醸造における溶存酸素
過剰な溶存酸素は酸化を促進し、ビールの品質安定性やホップの香り、最終製品の官能特性に影響を及ぼす可能性があります。 銘柄ごとに香りと味わいの繊細なバランスが求められるヤッホーブルーイングのようなクラフトブルワリーにとって、酸素管理は不可欠です。 しかし、ビールが配管、ポンプ、タンク、ろ過・炭酸ガス添加システム、充填機を通過する中で、酸素が混入する箇所を正確に特定することは容易ではありません。
ヤッホーブルーイングの測定要件
ヤッホーブルーイングでは、生産ラインの重要なポイントで溶存酸素を連続的に監視できるソリューションを必要としていました。 同社は、酸素混入を迅速に検知して工程のトレーサビリティを高め、最新の測定データに基づいて品質管理上の判断を下せる体制を目指していました。 さらに、専門知識がなくても容易に操作・保守できることも要件の一つでした。
Oxy 5100によるリアルタイム管理
Oxy 5100は、生産ライン内の溶存酸素を直接測定し、結果をリアルタイムで表示します。 移送工程の各段階を監視することで、ヤッホーブルーイングは酸素が混入する箇所を特定し、改善すべき工程を明確にできます。 コンパクトなスタンドアロン設計により、測定データを容易に確認し、迅速に対応できます。
Oxy 5100は保守の負担が少なく、専門知識がなくても操作できます。 これにより、ヤッホーブルーイングでは担当者の経験に左右されることなく、安定した運用を維持できます。 専門的な設定やトレーニングの必要性を抑えられるほか、統一された設計により、品質管理チームは工程調整に必要な情報へ直接アクセスできます。
導入効果と今後の展開
ヤッホーブルーイングの醸造担当、松本 匠氏によると、Oxy 5100の導入後、溶存酸素濃度を50%低減できました。 その結果、工程のトレーサビリティが高まり、品質管理の精度も向上しました。 リアルタイム測定により、手作業による反復サンプリングも削減され、試料採取と分析に要する時間が短縮されるなど、日常業務の効率化につながっています。
ヤッホーブルーイングは、2026年7月に開業予定の大阪新工場「Yona Yona Beerise」にも、アントンパールのインライン測定ソリューションを導入する計画です。 同施設では、新たなビールの開発や、フルーツエールをはじめとする多様なビアスタイルの試験醸造に注力します。 ヤッホーブルーイングは、アントンパールの専門家による継続的なサポートを受けながら、生産規模の拡大に合わせて工程のさらなる最適化を目指しています。