
生産(混合と配分)
大量の原材料が調理済み食品に変換されます。この段階で、製造及び生産工程を完全に管理することが重要となります。適切な成分の選択、適切な濃度の調整、適切な下処理及び温度の選択は全て、高品質な製品を作るうえで欠かせません。
アントンパール社では、お客様の製品の一貫性及び品質の維持を可能にする 粘度計とレオメータ製品を 幅広くご用意しています。

充填と包装
製造後は、さらなる工程(流通、貯蔵、販売、使用)のために充填と包装が必要です。この段階では、製品を封入して保護する適切な包装を使用しなくてはなりません。
したがって、表面破損品質のチェック、適切なPETグレードのモニタリング、またはPET及びリサイクル品の適切な粘弾性特性の確保は、アントンパール社の高性能レオメータが実施する、 欠かせない作業です。PETグレードを評価する際、 低粘度サンプルには 落球式粘度計をご使用ください。
解決法 | お客様にとってのメリット | 装置 | |
小麦粉などの粉体材料は、粉体混合プロセス中に偏析または脱混合する傾向があります。 | 粉体フローセルを使用して、サンプルの偏析と壁面摩擦挙動を分析します。 | 原材料の配合を調整することで、変化した粉体の流動挙動を原因とする製造工程の問題を回避できます。 | |
加工前に原料のアラビアガム溶液の正確な粘度を明らかにして、適切な増粘・乳化・安定化挙動などを確認します。 | 迅速な単一点の品質管理チェックとフローカーブ測定を実行します。また、品質管理パラメーターとして降伏点を測定します。 | さまざまな用途で原材料の適切な粘度を確保するのに必要な量を調べます。 | |
さまざまな生産工程を管理するために、異なる温度で原料のアラビアガム溶液の適切な粘度を調整するにはどうすればよいですか? | 迅速な単一点の品質管理チェックとフローカーブ測定を実行します(温度依存性試験)。また、品質管理パラメーターとして降伏点を測定します。 | 生産温度に応じて、生産工程に応じた適切な粘度を確保するのに必要な量を調整します。 | |
フルーツジュース/ピューレやシロップの入荷原液は適切な粘度ですか? | 品質管理のために、流れの挙動と降伏点について迅速な単一点品質管理チェックと複数点測定を行います。 | 成分を調整して、さまざまな生産工程の効率と入荷原液の適切な品質を保証します。 | |
糖質や脂質を減らしながら、同じ食感を維持するにはどうすればよいですか? | さまざまな配合のフローカーブを測定し、原液と同じ粘度に到達できるかを確認します。 | 食感と粘度は関連しています。レオロジーテストは、食品の食感を理解できる簡単で迅速な方法です。 | |
アイスクリームの官能特性(サイコレオロジー)を予測するにはどうすればいいですか? | 振動温度試験(オシレーションサーモレオメトリー、OTR)を行うと、アイスクリームサンプルの硬さ、クリーミーさ、さらにはすくいやすさまで把握することができます。 | 官能特性は粘弾性値と高い相関性があるため、新しい配合の評価や品質管理にはレオロジー分析の実施が不可欠です。 | |
チョコレート製品に適した材料(乳化剤またはカカオバター)を調整するにはどうすればよいですか? | 品質管理チェックのために単一点および粘度曲線の測定を行います。 | チョコレートに適切な材料を選択して、チョコレート製品に完璧な一貫性と食感を与えます。 | |
チョコレート製品の特性評価に関して、IOCCCメソッドに従うにはどうすればよいですか? | IOCCCに従ってフローカーブと温度依存性の試験を実施します。 | IOCCCメソッドに従って粘度を分析します。 | |
チョコレートバーやチョコレート製品を製造する際に、最適なコンチング加工やチョコレート表面のカバーリング(表面を均一にするため)を行うにはどうすればよいですか? | 事前に設定した温度でフローカーブと降伏点の測定を実施します。 | 完璧なコンチングやカバーリングなどの加工を実現するために、チョコレートに適切な材料と量を選定します。 | |
ヨーグルトやサワークリームの加工性を高めるには、牛乳の種類(脂肪分や乳たんぱく質カゼインなど)、濃度、組成、牛乳の前処理、スターター培養、培養温度などをどのように選べばよいですか? | 迅速な単一点品質管理チェックとフローカーブ測定を行い、降伏点とチキソトロピー破壊係数を測定します。 | 成分を調整して、生産工程に応じて適切な粘度になるようにします。 | |
ビスケット/パン生地の粘度を適切に見極めて、最終製品の品質だけでなく、製造・生産工程を管理するにはどうすればよいですか? | 品質管理のパラメーターとしてフローカーブ(時間依存性と温度依存性の試験)を測定します。 | 成分量を調整して、最終製品と生産工程に応じて適切な粘度になるようにします。 | |
グルテンフリーのパン生地の固さを確認するにはどうすればよいですか? | 線形粘弾性範囲内で周波数掃引を行います。 | 標準的なパン生地と同等の必要な3次元ネットワーク構造が作成されていることを確認します。 | |
サンプルを破裂させずにプリンゲルのレオロジーを測定するにはどうすればよいですか? | 線形粘弾性領域内の振動周波数テストでは、サンプルが破裂しません。 | 回転テストを行うと、サンプルの構造が壊れる可能性があります。粘弾性領域内で振動試験を行うことで、構造物の破壊を防ぐことができます。必要に応じて、Cox-Merz則を適用して複素粘度を導き出すことができます。 | |
非常に大きな粒子を含むミートソースの粘度はどうすれば測定できますか? | 専用設計のボール測定システムで試験を行います。 | ボール測定システムは、ボールが1回転する間に、非常に大きな粒子を持つサンプルの流動特性を評価することができます。 | |
サンプル前処理中に構造を破壊することなく、ギリシャヨーグルトの降伏点を測定することはできますか? | 鋭利な刃が付いた4枚刃撹拌機を測定システムとして使用します。 | 鋭利な刃は、バルクヨーグルトを圧迫したり構造を不可逆的に変化させることなく、ヨーグルトの中をゆるやかに移動します。 | |
澱粉のペースト化開始温度と最終粘度はどうすれば測定できますか? | アントンパール社のスターチセルを使用して、高温での澱粉のペースト化開始温度とゼラチン化挙動を分析します。 | 澱粉のペースト化挙動の測定に必要な高速の昇温と冷却には、電気ヒーターによる加熱と循環恒温水槽による冷却を併用します。液相での沈殿は特殊撹拌機で防止します。 | |
せん断中のエマルション液滴の挙動を観察するにはどうすればよいですか? | MultiDrive顕微鏡法アクセサリーを使用します。回転または振動テストを実行し、測定中の液滴の挙動を観察します。TwinDriveレオメータの逆回転モードを使用すると、2枚のプレート間の停滞面に焦点を当てることができ、テスト全体を通して同じ液滴を観察することができます。 | 液滴の崩壊は、さまざまな条件下でのエマルション中の液滴微細構造の安定性を理解するのに役立ちます。 | |
包装フィルムについて表面に損傷(波紋など)のない高品質を確保するにはどうすればよいですか? | プロセス条件を最適化するために、粘弾性測定を行って使用済み原材料の粘弾性を評価します。 | 製造フィルムの品質を表面に不備や欠陥のない一貫した品質にできます。 | |
さまざまな食品(水や油と接触)や環境条件(熱帯、乾燥、寒冷地)で使用されている包装フィルムが、賞味期限内に一定の品質を保つにはどうすればよいですか? | 管理温度、変化する湿度条件、または浸漬状態でのDMA試験でフィルムの機械的性能を分析します。 | 製品が、気候条件や包装内の食品と包装材の間に起こりうる反応に影響を受けずに、良好な状態で顧客のもとに届くことが保証されます。 | |
使用中に包装フィルムが破れないようにするにはどうすればよいですか? | 引張試験を実施して、破断時のひずみまたは応力を評価します。動的粘弾性測定を行い、フィルムの脆さ(実測減衰係数で示される)を評価します。 | 製品の要件に合わせた材料の選択により、製品品質の向上を実現します。 | |
飲料に適したプリフォームを射出成形するために、PETやリサイクル品、または追加のバリア材の適切な粘性と粘弾性を確保するにはどうすればよいですか? | レオロジーテストを実行して、原材料のせん断レオロジー特性と伸長レオロジー特性を評価します。 | レオロジー特性を知ることで、良好な層状プリフォームを製造することができ、安定した製造プロセスと飲料用ボトルの一定の製品特性(一定の低ガス透過性など)を確保することができます。 | |
ブロー成形および押出ブロー成形のプラスチックボトル製造の加工条件と金型設計を最適化するために、どうすれば適切な材料パラメーターを得ることができますか? | せん断レオロジー試験法および伸長レオロジー試験法を用いて、関連するレオロジーパラメーターを評価します。 | 材料と製造コストを最適化し、高い製品品質を確保できます。 | |
食品・飲料の包装用途(飲料、フィルムなど)に適したPETグレードを見つけるにはどうすればよいですか? | PETグレードは固有粘度によって定義されるため、固有粘度を測定します。 | 外部PCを使用せずに、固有粘度(および多くのその他ポリマーパラメーター)の自動計算を行うことができます。その他のメリットとしては、運用コストの削減(サンプル、溶媒、電力の低消費)や優れた耐薬品性が挙げられます。 |
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サラダソースのスパイスが保存時に沈殿しないようにするにはどうすればよいですか? | 振動周波数掃引を用いてレオロジー特性を評価します。低周波では、配合が3次元構造を形成しているかを確認することができます。弾性率の勾配は0になる傾向があるはずです。 | 簡単で時間のかからないレオロジーテスト(安定性試験のようなもの)は、長期保存試験の代わりに利用することができます。 | |
パンに塗りやすいヘーゼルナッツクリームを作るために、どうすれば適切な配合/材料を見つけることができますか? | ヘーゼルナッツクリームをパンに塗るときのせん断速度を推定します。 | パンに塗りやすいヘーゼルナッツクリームの適切な固さと粘度を見つけます。 | |
ヘーゼルナッツクリームにぴったりの口当たり(サイコレオロジー)を見つけて作るにはどうすればよいですか? | さまざまなせん断速度と温度で粘度を測定します。 | 成分を調整して、顧客好みの口当たりのヘーゼルナッツクリームにします。 | |
スプーンですくってもすぐに流れ落ちないように、しっかりした挙動のジャムにするにはどうすればよいですか? | 流れの挙動の品質管理パラメーターとして降伏応力の複数点測定を行います。 | ジャムがスプーンにとどまって流れ落ちないように、またパンに簡単に塗り広げられるように、固さを変更します。 | |
ケチャップやマヨネーズがフライドポテトから流れ落ちるのを防ぐにはどうすればよいですか? | 3つのインターバルを持つチキソトロピーテストを利用して、ボトルを空にすることをシミュレートし、さまざまな配合をチェックします。 | 3ITTテストでは大きく異なる条件(静止 - 高せん断 - 静止)で粘度を測定し、構造体の復元性を検討します。 | |
マヨネーズをボトルから出すときは、簡単に流れ出なければなりません。 | 品質管理パラメーターとして降伏点を測定します。 | 成分を調整して、マヨネーズをボトルから出すのに適切な粘度にします。 | |
食べ物をうまく飲み込めない(嚥下障害)患者の臨床栄養食品には、患者好みで適切な飲み込みやすさ(サイコレオロジー)を見つける必要があります。 | 流れの挙動について迅速な単一点品質管理チェックと複数点測定を行います。 | 成分と量を調整して、飲み込みやすさに問題のない適切な粘度にします。顧客に最適ななめらかな口当たりを見つけます。 |
お客様に当てはまる状況が見つからない場合はアントンパール社がお客様の課題を解決します。 詳細については、㈱アントンパール・ジャパンにお問い合わせください。
食品の流動特性の評価
食品の粘弾性特性は、お客様のビジネス要件だけでなく消費者ニーズを満たすためにお客様が食品に求める特性の定義に役立ちます。製造ラインでの品質管理や工程管理から新製品の開発工程における特定の測定まで、一貫性と再現性を実現すると食品の品質が確保され、消費者のロイヤルティも保証されます。今すぐ登録し、アントンパール社の粘度計とレオメータがどのようにお客様の食品の流動特性の評価を支援するかご確認ください。
このウェビナーでは、以下について学習します。
- 食品の製造、加工、品質管理における食品の粘弾性特性の重要性
- サイコレオロジー: 消費者が期待する、食品の理想的な口当たりを見つける
- 食品レオロジーの応用例
言語: 英語
講師: Pablo Zardoya-Laguardia博士、Markus Nemeth