高温粘度計・レオメータ:
FRS
- 温度範囲: 300~1530 ℃
- スラグ、金属、ガラス溶融体の研究やプロセス最適化に最適
ガラス、セラミック、金属など、日常生活で頻繁に使用される材料は、1000 ℃以上の温度で溶融物として加工または精製されます。FRSを使用してこれらの材料の溶融粘度を測定することで、最終製品の品質を安定させ、エネルギー集約型の生産プロセスを最適化することができます。このシステムは、高融点材料の研究開発に新たな可能性をもたらします。高温炉レオメータシステム(FRS)は、高精度のエアベアリングを搭載したレオメータヘッドと実験炉を組み合わせたシステムで、最高1800 °Cの加熱炉温度(サンプル温度1730 °C)で溶融物の高温粘度を測定します。
高温粘度計・レオメータのアプリケーションについては、こちらのWiki記事をご覧ください。
主な機能
最高の安全性、容易なサンプルセッティング
CE安全基準に基づいて、システム全体の安全性が確保されています。空気圧式の上下昇降機構とステッピングモーターによる精密な位置決め機構の組み合わせによって、固体状サンプルを測定カップに設置するだけで、正確かつ安全に測定待機状態となります。サンプルが溶融すると直ちに自動で測定を開始します。このプロセスでは、オペレーターは実験炉から保護された安全ケージの外にいて、アントンパール社の実績あるRheoCompass™ソフトウェアを使って作業を行います。このソフトウェアは、高温粘度測定中の完全自動運転をサポートし、結果の報告と評価を簡単に行うことができます。
独自のエアベアリングモーターによる超低粘度測定
25年の経験を1つのモーターに凝縮 - アントンパール社のレオメータだけの技術です。エアベアリングで支持されたシンクロナスECモーターは、ローターの摩擦がなく非常に高感度であるため、幅広いせん断速度範囲において高精度な駆動を実現します。このように、高温粘度計・レオメータシステムでは、粘度の低いサンプルでも、これまでにない精度で測定することができます。
サンプルの融点検出用のノーマルフォース制御
レオメータヘッドのノーマルフォースセンサが、加熱時のサンプルの融点を正確に検出します。振動・回転モードでは、凝固点を検出することができます。さらに、空冷及び水冷機構を搭載した堅牢な分析用加熱炉は、業界トップクラスの温度安定性と正確なサンプル温度制御を実現しています。
不活性ガス雰囲気下での測定
FRSシステムでは、空気雰囲気下での測定と不活性ガス雰囲気下での測定のいずれかを選択できます。不活性ガス雰囲気下では、高温粘度計やレオメータでの測定中に、酸化などの不要な化学反応からサンプルを保護します。
国際規格に準拠した高温粘度計の測定
FRS(高温炉レオメータシステム)は、次の国際的な工業規格に準拠しています。ASTM C965 (軟化点以上のガラスの粘度測定の標準的方法)、ISO 7884-2 (ガラス粘度と粘度定点、パート2: 回転式粘度計による粘度測定)。
技術仕様
ユニット | FRS 1600 | FRS 1800 | |
---|---|---|---|
ベアリング | - | エア | エア |
高分解能光学式エンコーダ付きECモーター(ブラシレスDCモーター) | - | ✔ | ✔ |
定常トルク、信号ドリフトなし | - | ✔ | ✔ |
ECモード(せん断速度とせん断応力を制御) | - | ✔ | ✔ |
回転モード | - | ✔ | ✔ |
振動モード | - | ✔ | ✔ |
ニュートン流体の測定 | - | ✔ | ✔ |
非ニュートン流体の測定 | - | ✔ | ✔ |
最大トルク | mNm | 230 | 230 |
最小トルク(回転) | nNm | 10 | 10 |
最小トルク(振動) | nNm | 2 | 2 |
トルク分解能 | nNm | 0.1 | 0.1 |
粘度範囲 | Pa.s | 0.001~107 | 0.001~107 |
偏向角(設定値) | µrad | 0.1~∞ | 0.1~∞ |
偏向角分解能 | nrad | 10 | 10 |
最小角速度 | rad/s | 10-9 | 10-9 |
最大角速度 | rad/s | 314 | 314 |
最小回転数(CSS/CSR) | 1/min | 10-9 | 10-9 |
最大回転速度(FRS) | 1/min | 300 | 300 |
最大回転速度(測定ヘッド) | 1/min | 3000 | 3000 |
最小角周波数 | rad/s | 10-7 | 10-7 |
最大角周波数 | rad/s | 628 | 628 |
ノーマルフォース範囲 | N | 0.005~50 | 0.005~50 |
ノーマルフォース分解能 | mN | 0.5 | 0.5 |
寸法 | mm | 680 x 1950 x 920 mm | 680 x 1950 x 920 mm |
重量 | kg | 120 | 150 |
加熱炉温度範囲 | °C | 20、300~1600 | 20、600〜1800 |
最低サンプル温度 | °C | 室温 | 室温 |
最高サンプル温度 | °C | 1530 | 1730 |
温度勾配の最適化 | - | ✔ | ✔ |
サンプル温度検知センサ | - | Type SまたはB | Type SまたはB |
温度分解能 | °C | 0.1 | 0.1 |
安全ハウジング | - | ✔ | ✔ |
不活性ガス雰囲気の適用可 | - | ✔ | ✔ |
測定治具の材質 | - | Al2O3、グラファイト、白金、カスタマイズ可能 | Al2O3、グラファイト、白金、カスタマイズ可能 |
測定治具のローター直径 | mm | 11~27.6 | 11~27.6 |
測定治具のカップの最大高さ | mm | 100 | 100 |
DMA™ オプション | - | 要望に応じて | 要望に応じて |
準拠規格: ASTM C965、ISO 7884-2 | - | ✔ | ✔ |
標準規格
ASTM
ISO
アントンパール認定サービス
- 世界各地に350名以上のメーカー認定の技術者がいます。
- お客様の言語でサポート
- ライフサイクル全体にわたる資産の保護
- 3年保証
書類
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Oxygen-Free Viscosity Measurements up to 1800 °C アプリケーションレポート
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Rheological Characterization of Metal Melts アプリケーションレポート
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Rheological Characterization of Slags アプリケーションレポート
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Rheological Investigation of Coal Ash アプリケーションレポート
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Rheological Investigations of Glass アプリケーションレポート