MCR用アクセサリー:
Rheo-SANS/SAXS
- 「構造解析とレオオプティクス」用アクセサリー
- ナノ構造解析用小角散乱
- 温度範囲: -50~+300 °C
流れている複雑な流体の挙動を理解するには、微細構造レベルでの構造変化に関する知識が必要です。アントンパール社は、定評のあるMCRレオメータ技術を、X線または中性子ビームラインの小角X線散乱(SAXS)及び小角中性子散乱(SANS)装置と組み合わせて使用できる専用の測定セットアップを開発しました。アントンパール社のRheo-SANS/SAXSアクセサリーを使用すると、あらゆる種類のレオロジー試験をリアルタイムの小角散乱と同時に行うことができます。このアクセサリーは、放射線透過性の対流式温度制御システムと、液体から粉体、さらにはフィルムまで、あらゆる種類のサンプルに対応した専用の測定システムで構成されています。
主な機能
SAXS及びSANS測定とあらゆる種類のレオロジーテストの組み合わせ
Rheo SANS/SAXSアクセサリーは、完全に機能するMCRレオメータとSAXS及びSANSを組み合わせたもので、-50~+300 °Cの温度での測定が可能です。同時かつリアルタイムの小角散乱を使用して、あらゆる種類のレオロジー試験を実行できます。せん断流動に対してさまざまなビーム位置から、異なる平面での散乱情報を得ることができます。測定システムとしては、様々な素材の共軸円筒(最大カップ径50 mm)及びパラレルプレート(最大カップ径50 mm)システム、DMA及び拡張固定治具(SRF、SCF、UXF、SER)があります。ビームライン内のスペースが限られているなどの特殊な設置条件の場合は、特殊なレオメータをご用意しています。また、お客様のニーズに合わせた個別の測定セットアップも、ご要望に応じて当社専門家が実施いたします。
SAXSはせん断誘起ナノ構造解析のレオロジーに対応
小角X線散乱(SAXS)および広角X線散乱(WAXS)は、あらゆる種類の材料(生体材料、コロイド、懸濁液、ナノ結晶高分子材料など)の密度差をナノスケールで特性評価するための強力な手法です。高分子の形状とサイズ、部分的に配列した構造の相互距離、細孔径、その他データに関する情報が得られます。SAXS技術と粘弾性測定を組み合わせて、複合材料の、せん断により誘起されたナノ構造の変化(フロー及び温度によって誘起された結晶化からシアバンディングなど多数にいたる)を評価できます。被照射部はすべて、デフォルトではポリカーボネート製ですが、ご要望に応じて他の素材(ポリイミドなど)も可能です。照射された部品の交換は1分以内に終わります。
SANSおよびGISANS – ナノスケールでの特性評価
小角中性子散乱(SANS)は、あらゆる種類の材料のナノスケールの特性を評価するための強力な手法です。中性子は、原子核または磁性サンプル内の不対電子スピンの磁気モーメントによって散乱します。同様の波長を持つX線光子は電子雲と相互作用しますが、中性子はそれとは異なり、原子核自体と相互作用します。中性子は、電気的に中性の粒子であるため、バルク材料に深く貫入し、検出されます。Rheo-SANSと誘電分光測定を組み合わせた測定が可能です。
薄膜特性評価のための斜入射小角中性子散乱(GISANS)または中性子反射率測定用の特殊な測定セットアップも搭載することができます。
デフォルトでは、被照射部はチタン製ですが、ご要望に応じて他の素材(石英ガラスなど)にも対応します。 被照射部の交換は、1分以内に行うことができます。
複雑なアプリケーション向けの独自の測定技術
アントンパール社の独自のRheo-SAXS/SANSセットアップは、世界中の施設で高度な最先端の研究開発に使用されています。SAXSとSANSはどちらもX線(シンクロトロン)や中性子(原子炉や破砕源)のための特別な線源を必要としますが、これらは通常、大規模な研究施設でしか利用できません。
代表的なアプリケーション:
- ポリマー溶液、溶融体、フィルムの特性評価
- ライフサイエンス材料
- 全種類のコロイドにおける(せん断誘起)ナノスケール構造の測定
- 流れおよび温度が誘起する結晶化とせん断帯
- 高分子の形状とサイズに関する情報
- 部分的に配列された材料の特性距離
- 生理学的条件でのタンパク質の研究
- 反応速度の時間分解研究
アントンパール認定サービス
- 世界各地に350名以上のメーカー認定の技術者がいます。
- お客様の言語でサポート
- ライフサイクル全体にわたる資産の保護
- 3年保証