高圧セル
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高圧セルにMCRレオメータを組み合わせると、温度と高圧を制御しながら、粘弾性測定を実施できます。高圧セルは、プロセス条件のシミュレーションや、圧力がレオロジー特性に与える影響の測定、沸点を超えた温度でのサンプル蒸発の防止に使用できます。代表的な用途は、ポリマー、石油化学品、石油回収、食品加工(澱粉糊化など)の分野です。さまざまな高圧セルと測定システムから、アプリケーションに最適なものを選ぶことができます。
主な機能
標準的な圧力ソリューションというだけではない
このクラスのレオメータでは、幅広い温度範囲と1000 barまでの独自の圧力範囲を兼ね備えた幅広いポートフォリオを提供しています。高圧セルには大きく分けて、ガス加圧式と液体加圧式の2種類があります。また、すべての高圧セルは自己加圧モードでの使用も可能です。繊細なサンプルには低摩擦のボールベアリングやジュエルベアリングを使用でき、ハステロイ製のセルは高い耐性を確保しています。また、低温やフロースルーなどのオプションも用意されており、特殊なアプリケーションのためにカスタムソリューションを開発することができます。
最大30 barのスターチ高圧セル
でんぷん(スターチ)は、その栄養学的重要性と物理的特性から、食品製造に広く使用されています。主に食品加工用の添加物として使用され、糊化やペースト化の能力があることから、増粘剤や安定剤として使用されています。また、製紙業界では接着剤としても使用されています。ステンレス製のスターチ高圧セルは、多くの場合殺菌プロセスなどの処理パラメーターのシミュレーションで必要とされる高温下で、スターチ懸濁液が沸騰することを防ぎます。セルは通常、自己加圧モードで使用されますが、ガス圧供給と組み合わせることも可能です。
最大400 barの高圧(自己加圧またはガス加圧)
150 bar(最高300 °C、ステンレス製)および400 bar(最高200 °C、チタン製)の高圧セルは、自己加圧またはガス加圧モードで機能します。オプションのパラレルプレートを使用すれば、ポリマー溶融体も測定できます。代表的な例は、超臨界二酸化炭素の影響下におけるポリマーのレオロジー挙動です。超臨界CO2は、ポリマーの改質、形成、ブレンド、発泡などのポリマー用途で処理溶媒として使用できます。レオロジー挙動の詳細な知識は、プロセスを制御およびガイドするために重要です。また、高圧が、現代のエンジン寿命を延ばすための潤滑に使われるモーターオイルに与える影響を調査した例もあります。
最大170 barの高圧(自己加圧、ガス加圧または液体加圧)
170 barの高圧セルはそのスマートな設計により、ガス加圧、液体加圧、自己加圧、フロースルーモードで使用することができ、幅広いアプリケーションに最適な選択肢となっています。測定チャンバーが完全に満たされているため、粘弾性のある材料のロッドクライミングを防ぐことができます。オプションのセパレーター付き圧力供給ユニットを使用すれば、掘削液や破砕液のような粘性の高い材料でもセル内に送り込むことができます。さらにこのセパレーターにより、洗浄性や反応性に関して重要な流体の取り扱いや測定が容易になります。
最大1000 barの高圧(自己加圧または液体加圧)
1000 bar、300 °Cまで対応の高圧セルは、液体の圧力供給に対応しています。測定チャンバーが完全に満たされているため、掘削液などの粘弾性のある材料のロッドクライミングを防ぐことができます。独自の1000 barの高圧と、完全に機能する動的せん断レオメータを組み合わせることにより、処理条件の広範なシミュレーションが可能です(油井ボアホールの条件など)。ご要望に応じて、-30℃までの対応も可能です。これにより、例えば、掘削液の塩水の温度に依存した結晶化プロセスや、モーターオイルの低温特性などを調べることができます。
技術仕様
| 高圧セル | 加圧タイプ | 軸受タイプ | 温度範囲a | 測定システムb | 入手可能な材料 (標準)c |
| 30 bar (スターチ高圧セル) | 自己加圧またはガス加圧 | ボールベアリング | 5 °C～160 °C | 羽根型 | ステンレス |
| 150 bar | 自己加圧またはガス加圧 | ボールベアリング | -30 °C～300 °C | 羽根型、共軸円筒、パラレルプレート、ダブルギャップ | ステンレス鋼、ハステロイ |
| 150 bar/XLd | 自己加圧またはガス加圧 | ボールベアリング | -10 °C～200 °C | 羽根型、共軸円筒、パラレルプレート、ダブルギャップ | ステンレス鋼、ハステロイ |
| 400 bar/XLd | 自己加圧またはガス加圧 | ボールベアリング | -10 °C～200 °C | 羽根型、共軸円筒、パラレルプレート、ダブルギャップ | チタン |
| 170 bar/XLd | 自己加圧、ガス加圧または液体加圧 | ジュエルベアリング(サファイア) | 25 °C～170 °C | 共軸円筒、ダブルギャップ | チタン、ハステロイ |
| 1000 bar | 自己加圧または液体加圧 | ジュエルベアリング(サファイア) | 25 °C～300 °C | 共軸円筒 | チタン |
a ご要望に応じてより低い温度も可能です(高圧セルによって異なります)
bご要望に応じてカスタマイズされたシステムの使用も可能です(高圧セルによって異なります)
cご要望に応じて他の素材も確認できます(高圧セルによって異なります)
d「XL」と表示されたセルは、測定システムの直径が大きくなっています
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