MCR温度制御システム用アクセサリー:
低温オプション
- 電熱式・対流式温度制御システムとの組み合わせが可能
- 必要な温度に対応したソリューションの選択: -40 °C、-90 °C、または-160 °Cまで対応
- システムの自動構成とエラー防止のためのToolmaster機能
極端な環境条件での試験用にサンプルを冷却することは、航空宇宙産業において必要不可欠なだけでなく、一般的にも、寒冷な気候条件での建設資材の弾性や破壊強度など、必要とされる材料特性を維持する上で必要不可欠です。アントンパール社の低温オプションでは、電熱式および対流式温度制御システムを使用して、-40 °C、-90 °C、さらには-160 °Cまでサンプルを冷却することができます。Toolmaster機能を搭載したMCRレオメータソフトウェアRheoCompassによる自動認識と自動構成により、低温オプションを簡単に使用でき、設定を誤って選択することもほとんどありません。
主な機能
-160 °Cまでの冷却を使用した低温測定に最適
電熱式システム(P-/H-ETD)と対流式システム(CTD)では、温度範囲が異なる3つの低温オプションからお選びいただけます。これら3つのオプションはすべて、周囲温度以上での作動時(例: 試験後に周囲温度まで冷却する場合)にも、迅速な冷却速度(最大70 °C/分)を実現します。将来的に必要とされる低温領域が増えても、温度制御システム自体を変更することなく、より強力なシステムに簡単に切り替えることができます。Toolmaster機能を搭載したMCRレオメータソフトウェアRheoCompassが、システムを自動認識して構成するので、簡単に使用でき、設定を誤って選択することもほとんどありません。セットアップは数分で完了し、特別なツールも必要ありません。乾燥した空気もしくは不活性ガスを流しているため、温度制御システムや測定システムの表面が凍ることはありません。

ソリューション1: -40 °Cまで対応のガスチラーユニット10(GCU 10)
GCU 10は、液体窒素を使用せずに、最低-40 °Cまでの中程度の温度域に使用できる設計になっています。液体窒素には、高価であったり、使用法に制限があったり、使用禁止となっていることもある等のデメリットがあります。独自の熱交換器により、循環恒温水槽との間で熱交換してガス流の温度を下げ、これを用いてオーブンの温度を直接制御します。求められる最低測定温度に応じて、さまざまな循環恒温水槽を選択でき、過剰なセットアップで不要なコストが生じることを回避できます。このセットアップは、特に室温よりわずかに低い温度で作業する場合に適した、低予算で省エネ、シンプルなソリューションです。オプションとして強力な循環恒温水槽、ホースの着氷防止用のエアドライヤーもご利用いただけます。この循環恒温水槽は、ラボの他の用途にも使用することができます。このセットアップはいつでも使用可能で、長期の連続測定にも適しています。

ソリューション2: -90 °Cまで対応のガスチラーユニット20(GCU 20)
GCU 20では、圧縮ガス(空気または不活性ガス)を使用して、サンプルを-90 °Cまで冷却します。冷却されたガスから暖かいガスへと自動的、連続的に切り替えることで、エネルギーやガスの消費、熱の放出を最小限に抑えることができます。これにより、1回の試験で温度制御システムの全温度範囲をカバーすることができます。チラー自体は自立したコンパクトなもので、簡単に移動することができ、レオメータのソフトウェアを使ってオン/オフを切り替えることができます。供給ガスの必要圧力は7 bar未満なので、ほぼすべてのラボの配管に直接接続できます。特に追加作業なしで30分以内に測定を行うことができます。また、液体窒素タンクを再充填せずにいつでも使用することができます。長時間の連続測定が必要な場合であっても、ホースの着氷や脆化を発生させずに8時間以上実験することができます。社内の安全規則で液体窒素の使用が禁止されている場合にも最適です。

ソリューション3: -160 °Cまで対応の液体窒素気化器20(EVU 20)
EVU 20は、一般的に容量が50 Lまたは100 Lの個別デュワー瓶から供給される液体窒素で作動し、オーブンの冷却に使用されます。液体窒素の消費量は、必要な温度に応じて最適化されるため、運転コストを削減します。この消費量は、周囲温度以上の空気または不活性ガス(窒素など)に自動的に切り替えることで、さらに抑えることができます(試験の定義に応じて5 L/h~12 L/h)。これにより、1回の試験で各温度制御システムの全温度範囲をカバーすることができます。最低温度の-160 °Cでも、温度制御は絶対的に正確で安定しています。このシステムは、あらゆる温度での長期的な測定に対応しており、-160 °Cでの測定も可能です。

あらゆる用途に対応した低温オプション
材料の低温挙動に関する測定と研究は、様々な用途で非常に重要な役割を果たしています。例えば、航空宇宙産業において、高高度や宇宙空間等の極低温で使用される高性能材料のみならず、寒冷な気候条件でも使用される自動車産業や建築産業などでも使用されます。低温下で重要になる一般的な材料特性は柔軟性と弾性の低下で、これにより破損しやすくなり、結果として部品の故障につながります。潤滑油の粘度も大幅に上昇し、摩耗が大きくなる可能性があります。
代表的な材料とアプリケーション:
- 高分子相転移 (ガラス転移、結晶化、二次転移など)
- 動的粘弾性測定(DMA) (コンポジットなど)
- ガラス成形材料の物理的劣化 (グリセロールなど)
- 接着剤の接着性
- ゴムの弾性 (タイヤなど)
- 梱包資材
- 潤滑油、グリース
- アスファルト、ビチューメン

仕様
温度制御システム (原理) | ガスチラーユニット 10 | ガスチラーユニット 20 | EVU20 (液体窒素) |
CTD 450 TDR (電熱対流式) | -40 °C~450 °C | ご要望に応じて対応 | -150 °C~450 °C |
CTD 600 MDR (電熱対流式) | -40 °C~600 °C | -90 °C~600 °C | -160 °C~600 °C |
CTD 1000 (電熱対流式) | ご要望に応じて対応 | ご要望に応じて対応 | -100 °C~200 °C (EVUなしで1000 °C) |
CTD 200/GL (電熱対流式) | ご要望に応じて対応 | ご要望に応じて対応 | -50 °C~150 °C (EVUなしで200 °C) |
P-/H-ETD 400 (電熱式) | - | -80 °C~400 °C | -150 °C~400 °C |
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