動的粘弾性測定システム:
MCR 703 MultiDrive
- 引張、ねじり、曲げ、圧縮モードのDMAで従来の性能を凌駕
- 1回の試験で複素ヤング率とせん断弾性率を測定
- 迅速で簡単なサンプル前処理と装置準備
- ハイテクな温度制御システムによる精密な温度管理
- 本格的なレオメータ、トライボメーター、UTM Micro、粉体レオメーターを統合可能
MCR 703 MultiDriveは、市場に存在する他のDMA装置とは一線を画す製品です。引張、ねじり、曲げ、圧縮モードの動的粘弾性測定に加え、独自の軸ねじりモードのDMAにより、等方性材料のポアソン比の測定や異方性材料の挙動特性評価など、新たな材料特性評価分野を切り開きます。エアベアリング式の駆動ユニットと光学式のエンコーダにより、軟質材料から硬質材料までの荷重、トルク、変位測定において最高感度を実現できます。測定治具とアクセサリーの自動認識および位置合わせ、片手設置、タッチスクリーン操作により、迅速な装置準備と簡単なサンプル準備が可能です。200種類以上のアクセサリーで包括的な材料特性評価を実現し、DMA装置を本格的なレオメータ、トライボメーター、UTM Micro、粉体レオメーターへと変貌させます。
主な機能
これまでにない動的粘弾性測定
MCR 703 MultiDriveは、液体、軟質、固体サンプルの動的粘弾性測定(DMA)を再定義します。1台で引張、ねじり、曲げ、圧縮モードのDMAに加え、熱機械分析(TMA)も実施可能です。
さらに、単一の実験内で温度、周波数、時間、または湿度をパラメーターとして、複素ヤング率(E*)やせん断弾性率(G*)を測定する軸ねじりモードのDMAも実施できます。この独自の機能により異方性材料の特性評価が強化され、単一試験内で等方性材料のポアソン比も測定できるようになりました。

比類のない測定品質を実現
エアベアリング式の上部回転ドライブと下部リニアドライブ、および光学式エンコーダにより、0.5 mN~40 Nの荷重範囲における線形動的粘弾性測定、さらに0.2 nNm~230 mNmのトルク範囲におけるねじりモードの動的粘弾性測定が実施可能です。
最先端の対流式温度制御システムにより、-170~+1,000 °Cの範囲で均一な温度分布を確保し、サンプル温度と相対湿度の両方を制御するために必要な精度が得られます。各標準測定治具には、固定されたサンプルの近くに温度センサが内蔵されており、サンプル直近で正確かつ再現性の高い測定が行われます。

最もスマートなレオメータ、開始から終了まで
PCと動的粘弾性測定(DMA)装置間の往復作業をなくし、試験準備を行う必要がある場所で直接タッチスクリーンを使用できます。測定治具はQuickConnectにより片手で数秒で交換でき、Toolmaster機能が全アクセサリーを自動的に認識、設定します。完全自動化された手順により測定治具の精密で再現性の高い位置調整が保証されており、時間のかかる準備作業や人的介入の必要はありません。
強力なRheoCompassソフトウェアには、ウィザードと事前定義されたテンプレートが豊富に搭載されているため、ワークフローを効率化し、特定の用途に最適な試験手順を簡単に生成できます。

単なる動的粘弾性測定装置を超えた存在
MCR 703 MultiDriveの最先端のハードウェアと電子部品は、競争力のある柔軟性によりあらゆるニーズに対応することで、お客様が今後何年にもわたり業界の最先端を走り続けることをサポートします。200種類以上のアプリケーション専用アクセサリーは、MCR 703 MultiDriveを本格的なレオメーター、トライボメーター、機械試験機、粉体レオメータへと変貌させます。従来の動的粘弾性測定に加え、液体、固体、粉体、さらには機械部品に至るまで包括的な特性評価が可能になります。

専門的なソリューション、無限のアプリケーション:新たな試験の可能性を探求
MCR 703 Space MultiDriveは、アクセサリーや補完的な測定機器を簡単に設置できるよう、作業スペースを最大化しています。アントンパール社内の開発・生産チームは、液体中に浸漬した固体の特性評価ソリューションを含め、さまざまな用途に合わせた装置やアクセサリーをご用意しています。シャフトは使い捨てタイプやカスタマイズした測定治具と組み合わせることができ、粉体サンプルの試験にも適しています。アントンパールでは、曲げモードの標準DMA測定治具と組み合わせて使用できる材料ポケットも提供しております。

技術仕様
引張、曲げ、圧縮モードのDMA用リニアドライブ | |
最大荷重 | 40 N |
最小荷重 | 0.0005 N |
最大変位 | 9,400 μm1) |
最小変位 | 0.01 μm |
最大周波数 | 100 Hz |
最小周波数 | 10-5 Hz |
ねじりモードのDMA、レオロジー用回転ドライブ | |
最大トルク | 230 mNm |
最小トルク(回転) | 1 nNm |
最小トルク(振動) | 0.2 nNm |
偏向角分解能 | <1 nrad |
最大角速度 | 314 rad/s |
最小角速度 | 0 rad/s2) |
最大周波数 | 200 Hz |
最小周波数 | 2x10-8 Hz |
法線力範囲 | 0.001~50 N |
温度制御 | |
最大温度制御範囲 | -170~+1,000 °C3) |
最大昇温速度 | 60 K/min3) |
最大冷却速度 | 30 K/min3) |
機能 | |
引張、曲げ、圧縮モードのDMA | 〇 |
ねじりモードのDMA | 〇 |
軸ねじり複合モードのDMA | 〇 |
せん断モードのDMAとレオロジー | 〇 |
熱機械分析 | 〇 |
Toolmaster(測定治具) | 〇 |
Toolmaster(測定セル) | 〇 |
測定治具用QuickConnect(ネジなし) | 〇 |
T-Ready | 〇 |
低温オプション(液体窒素気化器) | △ |
低温オプション(ガスチラー) | △ |
湿度制御オプション | △ |
〇 搭載 | △ オプション
商標:RheoCompass(9177015)、MultiDrive(16731581)、T-Ready(9176983)、Toolmaster(3623873)
特許:米国特許9574983、10908058
1) 振動時は最大変位±4,500 μm。
2) せん断応力制御(CSS)モード。せん断速度制御(CSR)モード使用時は測定点の継続時間とサンプリングレートにより異なる。
3) 限界値は使用する対流式温度制御システムと測定治具により異なる。ご要望に応じて、-170 °Cまで対応可能なカスタム低温オプションもご用意しています。
アントンパール認定サービス
- 世界各地に350名以上のメーカー認定の技術者がいます。
- お客様の言語でサポート
- ライフサイクル全体にわたる資産の保護
- 3年保証
関連製品
補完製品
お探しの商品が見つからない場合は、アントンパール社の営業担当にお問い合わせください。

温度制御:
対流式温度制御システム(-160~+1,000 °C)
- -160~+1,000 °Cの範囲で温度を制御しながら、融体、固体、フィルム、繊維のレオロジーやDMAを実施
- 均一な温度分布により、正確かつ安定した結果を実現
- MCR測定治具用:パラレルプレート、コーンプレート、ねじりまたは引張のDMA、相対湿度制御など
- ねじり、引張、曲げ、圧縮モードのDMA測定向け
- 軸ねじり複合モードの試験も可能
- MCR 503、MCR 703 MultiDriveに対応
- 「追加パラメーター設定」用アクセサリー
- 相対湿度が材料のレオロジー挙動に与える影響を制御します

MCR温度制御システム用アクセサリー:
低温オプション
- 電熱式・対流式温度制御システムとの組み合わせが可能
- -15 °C、-90 °C、または-170 °Cまで対応の低温用カスタムソリューション
- システムの自動構成とエラー防止のためのToolmaster機能