Anton Paar ShapeTecの機械が新しくなりました

2018-09-19 | Corporate

グラーツ(オーストリア)近郊のブントシューにあるAnton Paar ShapeTecは、高精度金属部品の受託製造に追われています。以前は機械と生産能力の拡張が望まれていました。最近、5軸フライス機とターニングマシニングセンタが稼働開始しました。もう1台の新しいターニングマシニングセンタは初夏から稼働しています。「通常、この規模の機械を設定して使えるようになるには数週間を要しますが、私たちはわずか数日で最初の精密部品を製造しました。チームの協力と念入りな準備によって可能になりました」と、機械加工担当の製造マネージャー、Josef Hofstätterはチームの取り組みを誇っています。

新しい機械はHermleの5軸フライス機でスターウォーズに出てきそうな名前の「C32U」が1台と、Index G220タイプのミリングスピンドル旋盤が2台です。フライス機には24パレット対応のパレットチェンジャーが搭載されています。これらには小さなベンチバイスが取り付けられており、そこに金属の塊を固定します。金属塊が搭載されたパレットをフライス機が自動的にピックアップし、加工して完成品を返します。「高いコスト効率でオートメーションを導入できました。私たちの目標は、このシステムを使って最も需要の大きな部品を製造し、社員のいない夜間も稼働することです」とフライスの専門家でチームリーダーを務めるChristoph Speiserは述べています。金属塊から精巧な製品を作るため、フライス機には最大230のツールを収容できます。チタン合金からプロテーゼ(医療用補綴)を作る、といった加工が可能です。「部品公差は約14マイクロメートルです。人間の髪の毛の太さは40~60マイクロメートルであることから、その精度がおわかりいただけると思います」

新しいIndex G220に搭載できるツールは「わずか」74ですが、このスピンドル盤は回転とフライス加工ができます。Anton Paar ShapeTecの機械技術者はこの機械を使って、さらにフライス加工が必要な高精度の回転対称の部品を製造します。加工前の材料は金属のロッド(棒)です。バーローダーを使うことによって、この機械は自動製造もできます。

Anton Paar ShapeTecは、金属加工で製造できる、ほぼ全てのものを作ることができます。「シンプルな部品から複雑な部品まで、どんな数量の製造にも対応できます」とAnton Paar ShapeTecの取締役、Johannes Bernsteinerは述べています。現在、航空宇宙、医療、計量の各業界向けに非常に高度な部品を加工しています。

Anton Paar ShapeTecが提供する加工の例: 材料(右)を精密部品に