MCR用光学アクセサリー:
UV硬化システム
- 追加パラメーター設定用アクセサリー
- UV硬化反応の研究用
- 粘弾性挙動とUV光による硬化の同時評価
- 温度制御機能を内蔵
- 光源はLEDと水銀が利用可能
UV硬化システムは、MCRレオメータ用のRheoOpticsツールボックスの一部で、UV光による硬化反応の研究を行うことができます。このセットアップでは、UV感光性のインク、接着剤、またはコーティング材が、材料のレオロジー特性評価と同時にUV光源によって照射されます。独自のTruStrain制御により、振動中の最高データレート、収縮補正のための高感度な法線力制御、オンラインコンプライアンス補正など、要求の厳しいアプリケーションでも迅速かつ正確な結果を得ることができます。ペルチェフードと不活性ガス雰囲気により、-20~+200 °Cの範囲での正確な温度制御が保証されます。
接着剤やシーラントのレオロジー測定の詳細については、アントンパールのWikiをご覧ください。
主な機能
UV光下での粘度変化をリアルタイムで直接測定
UV硬化システムは、材料特性を評価する強力なツールであり、UV感応性材料の光化学重合プロセスを再設計する際のコスト削減に役立ちます。アクティブ制御を行うフード型ペルチェ温度制御システムにより、-20~+200 °Cの範囲での迅速かつ正確な温度制御が可能です。より高温の条件下での測定には、周囲温度~300 °Cに対応した電熱式温度制御システム、および -40~+200 °Cに対応した対流式温度制御システムもご利用いただけます。すべてのシステムは、不要な化学反応を防ぐために不活性ガスによるパージが可能です。測定後にプレートからサンプルを取り外すのが難しい場合は、交換可能な下部ガラスプレートや各種直径の使い捨てプレートをご利用いただけます。

ニーズに合った光源選び
使用するUV光の種類を選ぶ前に、サンプルの化学的特性、全体のプロセス設計、必要なメンテナンスについて検討してください。
水銀光源:均一なサンプル照明のために、強力な高圧水銀UV光源がフレキシブルな光ガイドを使用して温調システムにデフォルトで接続されており、サンプル前処理時と測定時はRheoCompassソフトウェアで遠隔操作できます。この光源は、離散波長を放出するさまざまなフィルターや、校正用の照度計とともに使用できます。
LED光源:単色単一ピーク波長放射については、発光ダイオードの配列を利用したUV LED光源を組み込むことができます。光ガイドホルダーは、サンプルとプロセスの要件に完璧に適合させるために、さまざまな市販のUV LED光源に使用することができます。
使用する光源にかかわらず、サンプル環境は周囲光が当たらないように保護されています。

高精度で再現可能な結果
UV硬化材料がUV光に曝露すると、化学物質、塗膜の厚み、UV光強度に応じて、一般的には数秒または数分以内に架橋反応が生じます。この化学反応の徹底的な追跡には、MCRレオメータなどの極めて高感度の機器が必要です。MCRには、最も正確な分析結果を保証する機能が搭載されています。MCR独自のTruStrain方式は、振動試験中における高速なデータ取得と、可能な限り高いデータレートを実現します。高感度な法線力制御は、反応中のサンプル収縮を確実に補正し、ギャップが適切に充填されることを保証します。MCRレオメータは、硬化後の最も硬いサンプルにおいても正確な分析結果を保証するため、オンラインコンプライアンス補正機能を搭載しています。開始点と硬化点の分析方法は標準搭載されています。

RheoOpticsツールボックスの持ち運びやすさと使いやすさ
UV硬化システムは、MCRレオメータシリーズ用のモジュール式RheoOpticsツールボックスの一部です。MCRシリーズのモジュール式コンセプトにより、光学測定とレオロジー測定を組み合わせた分析を行う場合、他のアクセサリーに迅速かつ簡単に切り替えることが可能です。MCRシリーズで利用可能なペルチェ式や電熱式の温度制御システムは、ラマン分光法、赤外分光法、(蛍光)光学顕微鏡、小角光散乱法(SALS)、偏光イメージングなどのレオオプティックスツールと併用できます。これにより、MCRレオメータを 効率的に活用し、さまざまな補完的な試験法を適用して、材料研究を進めることが可能となります。アクセサリー間の切り替えに加えて、UVとラマン分光法、UVと赤外分光法、UVと湿度制御など、特定のメソッドを組み合わせることもできます。この場合は、製品開発や研究において、さらに高度な手法をご利用いただけます。

各種UV感応性材料のレオロジー特性を評価
特定の用途向けに配合されるUV感応性材料の開発において、レオロジーは重要な役割を果たします。UV硬化材料は、医療・ライフサイエンス、自動車産業、ポリマー、包装、印刷、エレクトロニクス、さらには化粧品(例:人工爪、ジェルネイル)など、多くの産業において不可欠です。UV硬化システムは、こうした材料の開発や製造を支援し、高い製品品質を確保すると同時に生産速度の向上とコスト削減を図ることに貢献します。
このような材料の代表的な例を以下に挙げます。
- エポキシ樹脂
- 接着剤、膠
- 印刷用インク
- コーティング剤
- ハイドロゲル
- 歯科用コンポジット

技術仕様
光源 | 波長 | 光源のピーク強度 | 温度範囲 | 測定システム |
---|---|---|---|---|
高圧200 W水銀蒸気ショートアーク | 320~500 nm(標準フィルター) | 24.70 W/cm² | ペルチェ式:-20~200 °C 電熱式:周囲温度~300 °C オーブン式:-40~200 °C | 直径が50 mm以下のパラレルプレート及びコーンプレートシステム 使い捨てシステム |
250~450 nm(ブランクフィルター、オプション) | 26.64 W/cm² | |||
320 ~390 nm(フィルター付き、オプション) | 9.83 W/cm² | |||
365 nm(フィルター付き、オプション) | 7.28 W/cm² | |||
UV LED | 光源により異なる 一般的な波長は365 nm、385 nm、 405 nm、460 nm。 | 光源により異なる | ペルチェ式:-20~200 °C 電熱式:周囲温度~300 °C オーブン式:-40~200 °C | 直径が50 mm以下のパラレルプレート及びコーンプレートシステム 使い捨てシステム |
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