ピンオンディスクトライボメータ：
TRB³

主な機能

2つの摩擦力センサで熱ドリフトを最小化

アントンパールのピンオンディスクトライボメータTRB³は、2つの摩擦力センサと伸縮性のある対称測定アームを採用した独自の設計により、熱ドリフトを抑えることに成功しました。熱ドリフトは長い試験時間中に、環境温度が変動することによって起きます。熱ドリフトがより顕著に影響する例としては、サンプルを意図的に加熱または冷却し、想定する摩擦力が比較的小さい場合があります。TRB³は、2つの摩擦力センサの信号を同時に測定し、ハードウェアで補正したデータをリアルタイムで記録します。

内蔵センサで環境条件をリアルタイムにモニタリング

環境条件（温度、湿度など）をトライボロジー特性データと共に記録、報告することは、重要なことです。トライボロジー試験の結果は、（ポリマーの特性評価と硬質膜の特性評価において特に）これらの要因に強く依存します。TRB³は、内蔵センサで各時刻毎に温度や湿度を測定し、摩擦力など、目的とするデータと共に記録します。

最小限の労力で済むTRB³の校正

トライボメータで正確かつ高精度の測定データを得るには、定期的な校正が必要です。アントンパールはさらに一歩進めて、重要な校正（摩擦力、モーター速度、回転角）をユーザー自身が実施できるようにしました。これにより、ユーザーはメンテナンスコストを削減できるだけでなく、トライボメータを常に完璧な状態に保つことができます。

「Tribometer」と「Modelization」のソフトウェアに究極の制御機能と最新の分析機能を実装

「Tribometer」ソフトウェアには、主なパラメーター設定モードとして、標準、増分、ユーザー定義の3つがあり、あらゆる試験の要件（さまざまな速度、負荷、移動モードなど）に対応できます。「Modelization」ソフトウェアには、接触圧力や変形分布のシミュレート機能が組み込まれており、適切な測定パラメーターをすぐに選択できます。「サイクルエクスプローラービュー」と「往復分析モード」を使用すると、直線または角度のある往復運動の場合にデータを簡単に処理できます。上級ユーザー向けには、あらゆるデータ処理に対応する、オープンソースのPythonプログラミング環境を組み込んでいます。

ASTM G99、ASTM G133、DIN50324に準拠

アントンパールは、トライボロジー測定装置分野における継続的な研究開発の一環として、数多くの著名な国際標準化委員会に参加し、その活動に貢献しています。なかでも最も重要なものは、ASTM G99およびASTM G133に関連する委員会です。TRB³はASTM G99の主要な要件を遵守し、ASTM G133およびDIN 50324に完全に準拠しているため、常に業界のベストプラクティスに従った摩擦測定が実施可能であることを確信いただけます。