Name: MCR用アクセサリー：スターチセル
Brand: Anton Paar
SKU: 16083

このスターチセルは、MCRレオメータを高圧・高温条件下でのデンプン糊化およびゲル化挙動解析プラットフォームへと変貌させます。デンプン糊化測定に必要な高速の加熱と冷却には、電気加熱と循環恒温槽による冷却を組み合わせます。また、オーダーメイドの試験プログラムに基づいて、食品殺菌処理など、その他の実際の食品製造プロセス条件のシミュレーションにも利用できます。

主な機能

デンプン糊化分析を簡単に

スターチセルのスターラーは、測定時、膨潤前に液相中のデンプン粒子が沈降することを防止する設計になっています。頑丈なカップとスターラー（インペラ設計）はステンレス鋼製で洗浄も簡単です。水冷機能を搭載した電熱式温度制御システムにより、高速の加熱と冷却を実現し、測定スループットを向上させます。このセルは常圧下で最高99 °Cまでのデンプン試験が可能で、最大加熱速度60 °C/min、最大冷却速度45 °C/minを実現します。

サンプルから最大限の情報を引き出す

特殊なカバー設計により、高温時でも水分や溶媒の損失を最小限に抑え、サンプル内の水分保持と所望のデンプン濃度維持を保証します。MCRレオメータの感度の高さにより、低粘度の液体（懸濁液など）や低濃度のデンプンでも測定が可能です。また、スターチセルを使用すれば約18 mLというごく少量のサンプルでも測定でき、これは市場でも他にはない特長です。
この測定セットアップは、スターラーの代わりに共軸円筒システムを使用して、スターチセルで標準的なレオロジー試験を実施したり、あるいは研究開発のための振動下での高度なデンプンレオロジー試験を行ったりすることができます。代表的な品質管理用途は、デンプン製品の糊化の評価です。

加圧下での食品製造プロセスのシミュレーション

スターチセルには、スターチ用高圧セルもあります。これは同じ温度制御システムを使用して、食品製造工程の温度・圧力条件を再現することで、デンプンの糊化や食品調理挙動を調べるものです。スターチ用高圧セルは、スターチセルと同じ電熱式温度制御システムを使用でき、数分でセットアップを切り替えることが可能です。例えば、殺菌工程をシミュレートし、デンプン懸濁液の沸騰を防ぐには、スターチ用高圧セルを使用して、室温～160 °Cの温度範囲、最大30 barの圧力下で実験を行うことができます。お客様のニーズに合わせて、各種スターラーや共軸円筒システムをお選びいただけます。

数回のクリックで自動測定と包括的な結果レポートの作成が完了

測定と分析技術の高度な組み合わせにより、品質管理、研究、開発に有用なデータを手に入れることができます。簡単にカスタマイズと自動化ができるワークブックテンプレートには、加熱、保持、冷却の間隔が事前に設定されているため、測定準備は簡単で、必要なデンプン分析結果をすべて得ることができます。ソフトウェアは、AACC-22-08、ICC Standard No. 162などの試験プロファイルと同様に、ピーク粘度、ピーク時間、糊化温度、最小粘度（保持強度）、最終粘度、ブレークダウン、セットバックといった重要な標準測定値を自動計算します。お客様自身の計算用に、幅広い分析手法から選択可能で、分析データはグラフ上で直接簡単に選択できます。

複雑な用途に対応する独自の測定技術

デンプンは食品用途にとどまらない汎用的な材料です。その特性は原料デンプンの由来（ジャガイモ、小麦、その他の作物など）、栽培時の気象条件、化学的改質の種類（機能性改質デンプン）によって変化します。
スターチセルは、デンプン以外のサンプル分析にも使用できます。例えば、タンパク質の変性、麦芽や小麦粉の糊化温度、乳製品の殺菌、食品の調理などの分析にご活用いただけます。

代表例：

食品、飲料、菓子製品（ソース、クリーム、デザートなど）
動物飼料
プラントベースフード（植物性食品）
医薬品
接着剤

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