ICP-MSによる微量元素分析のための生体物質(尿、血液、毛髪など)の分解処理
ヒトのがんは、ヒ素の高濃度摂取やセレンの欠乏と関連があると考えられています。尿、血液、毛髪、爪などの体内成分に含まれる元素を測定することで、これらの元素が体に与える影響や、長期的な蓄積状況を把握できます。
微量元素は身の回りに広く存在するため、正確な1日あたりの摂取量を測定することは困難です。環境中(大気中、土壌中、水中)や食品中のさまざまな元素を測定すれば、それを外部からの被曝量の指標として使用できる一方、それが必ずしも個人の実際の負担量を反映するものではありません。
しかし、体液中、毛髪中、爪中の濃度を測定すれば、実際の摂取量についてより詳しい情報を得ることができます。
血液や尿中の濃度は短期的な暴露状況を反映しますが、毛髪や爪の濃度は長期的な蓄積を反映します。
そのため、微量元素濃度を正確かつ精密に測定するための強力な分解法が望まれます。
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