マイクロ波を用いたポリマー中の添加剤の抽出

ポリマーは通常、環境影響によるストレスや経年劣化から保護するために添加剤を用いて安定化させます。生産、加工、品質保証では、この添加剤の量を正確に測定することが重要となります。この分析において適切なサンプル前処理、すなわちポリマーマトリックスからの安定剤の抽出は、極めて重要な工程です。

近年、ソックスレー抽出や単純な加熱還流のような従来の古い抽出方法は、近代的でより効率的なセットアップに置き換えられています。
マイクロ波抽出(MAE)は、所要時間の大幅な短縮だけでなく、前処理の利便性が向上し、正確なパラメーター制御が可能なため、非常に有望な方法のひとつとなっています。
抽出には、一般的に2つの基本的な方法があります。
(A)ポリマーマトリックスから分析物のみが溶出する「真の」抽出法。
(B)ポリマー自体の一部も溶解し、HPLC分析前に沈殿させる必要がある(沈殿させないとHPLCシステムに影響を及ぼす)、溶解再沈法。
このレポートでは、最も広く頻繁に使用されている酸化防止剤のマイクロ波による 「真の」抽出法について紹介します。ポリプロピレンサンプルのマイクロ波抽出における溶媒系と温度-時間依存性の最適化のモデル分析物には、Irganox 1010、Irganox 1330、Irgafos 168を使用しました。

ドキュメントのご送付

ドキュメントを受信するには、以下にメールアドレスをご入力ください。

読み込み中...

エラー