IECメソッド62321に基づくRoHS関連元素の分光測定のための電子材料の分解と抽出
Multiwave 5001とローター 20SVT50で、IEC規格62321-4、62321-5、62321-7-2に従い、電子部品やポリマーからHg(水銀)、Cd(カドミウム)、Pb(鉛)、Cr(VI)(六価クロム)を測定するための、便利かつ信頼性の高いサンプルの前処理
電子部品やポリマーを含む家庭用製品が増加する中で、人の健康や環境への影響を考慮することが重要になっています。EU指令2011/65/EUは、世界的に発展している有害物質使用制限(RoHS )規制の基礎となっています。これは電気電子廃棄物指令(WEEE)とも密接に関連しています。
可塑剤として使用される臭素系難燃剤やフタル酸エステルなどの有機物質に加え、有害元素であるHg(水銀)、Cd(カドミウム)、Pb(鉛)、Cr(VI)(六価クロム)などの有害元素の最大許容量は、RoHS指令によって規制されています。これらの有害物質を測定するためのテスト方法が国際電気標準会議(IEC)のIEC 62321標準手引書で定められています。このIECのテスト方法は、複数の国際的な電子機器メーカーでRoHS指令に準拠するための標準的な分析技術として採用されています。また、欧州指令のほかにも、欧州のガイドラインに基づいて設計された類似の規制(中国のSJ/T11363-2006など)が世界各国で制定されています。このレポートでは、電子部品とポリマーに含まれるHg、 Cd、Pbの測定(マイクロ波支援酸分解法)と、Cr(VI)の測定(マイクロ波支援溶媒抽出法)におけるサンプルの前処理について解説します。ローター 20SVT50は、酸分解と溶媒抽出を1つのローターで別々に実行できるため、RoHSサンプルの前処理に理想的です。酸分解では、すでに定評のあるスマートベント技術が、反応ガスの安全な過圧放出を保証し、高度な温度レベルを達成・維持します。SmartTempセンサが非接触で迅速かつ正確に内部の温度を測定しながら分解プロセスを確実に制御します。さらに、1回の処理で最大20サンプルの測定が可能であり、工具不要のシンプルな操作、小型の容器設計により、サンプルの測定、洗浄、運用が容易になり、日常の分析業務が効率化されます。
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