持続発光ナノ粒子によるがん診断
がん診断は非常に重要な課題です。早期発見と適切な治療が命を救います。診断には、分子イメージングの重要性がますます高まっています。 本稿で紹介する持続発光性を持つナノスケールの材料は、分子イメージングへの応用に大きな可能性を秘めています。
分子イメージングとは、細胞機能の可視化や、生体内のプロセスを乱すことなく追跡するための新たな技術です。この技術は、がんの診断だけでなく、神経疾患や心血管疾患などの診断にも利用できます。さらに分子イメージングは、病気の発見だけでなく、病気に対する医療処置の最適化にも貢献します。
近年では、イメージングに利用するために、持続発光ナノ粒子の合成が紹介されています。こうした粒子は細胞組織の自己蛍光を避けることで非常に高感度な光学検出を可能にし、数時間にわたって発光し続けます。しかし、この粒子は大きさが100 nmを超えるという欠点があり、生体適合性に問題を引き起こす可能性があります。
本稿では、近赤外領域での生体内イメージングに適した平均粒径6 nmの持続発光ナノ粒子を、手軽なマイクロ波による合成法によって作製する方法を紹介します。
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